自社開発のWebエンジニアの貢献軸
はじめに
Webエンジニアとして『ひたすら技術力を磨く』のが貢献の全てか?と悩むことがあるかもしれません。
大前提、エンジニアであるなら技術を学び続けることは必要になると思います。ただ、それ以外に事業貢献できる方法もたくさんあり、その選択肢が見えていないと「自分はこのままエンジニアとして成長していけるのか?」と悩むことになるかもしれません。
そこで以前、WebエンジニアのキャリアパスとしてCTO、VPoE、VPoPを紹介しました。
この3つの役職と紐づけた貢献軸が今回の記事のテーマです。
エンジニアとしての3軸
何かしら根拠や出典があるわけではないのであくまでも個人の見解ですが、以下の3軸があるのではないでしょうか。
そしてこの3軸を意識できているかどうかで、自己学習による成長スピードが変わると思います。
例えば新卒エンジニアの採用に携わる中、「将来どうなりたいか?」を学生に聞くと概ね「この分野では負けない、技術のスペシャリストになる」「マネージャーとしてチームをまとめる存在になる」「誰もが知っている新規事業を立ち上げる」のようにこの3軸のどれかに収束することが多いです。
ですが実際エンジニアになると、その将来ビジョンと直近の行動目標にズレがあり
- スペシャリストになりたいのに、技術のインプット・アウトプットが足りない
- マネージャーになりたいのに、チーム貢献や採用活動への貢献等が意識できていない
- 新規事業を立ち上げたいのに、ビジネス知識のインプット・アウトプットが足りていない
ことが非常に多い印象があります。
『将来こうなりたい』ビジョンがあるのであれば、この軸で考えて具体的な行動目標を立てられると良いかと思います。
とはいえ、それだけやっていればいいわけではない
例えば人・組織で貢献したいなら、人材戦略や組織戦略だけ学んでいればいいわけではありません。
エンジニア組織の組織長として貢献することを目指すのであれば、技術理解は非常に重要です。
例えばマネージャー中心に評価・給与を決める一般的な評価制度の場合、技術難易度が正しく測れていないと正しい評価ができません。
また、新卒や中途採用の場面で応募者の絶対的な技術力が測れないと、優秀な候補者を逃してしまったり、エンジニアに不向きな候補者を高給で採用してしまうかもしれません。
あくまでもこの貢献軸は「どの領域で最も貢献したいか」であり、技術10:人組織0:事業推進0のように、どこかに全振りして他の領域は学ぶ必要がないわけではありません。
大半のCTOは人事や事業も同時に深く関わっていることが多いでしょうし、どの軸をメインで置いたとしても、他2軸の成長や貢献が全く求められないわけではありません。
後書き
とはいえ、『どの軸で貢献したいのか分からない』『なりたい姿のイメージが持てない』という声は多く聞きます。
エンジニアのマネージャーが、新卒1年目に対して「将来どうなりたい?」と聞くのは別に良いことだと思いますが、本当になりたいと思っているのか分からない、ぼんやりしたビジョンが返ってくるかもしれません。「特になりたい姿がない」と返ってくるかもしれません。
その時に、Must, Can, Willの観点からコーチングできると良いと感じています。
この件はちょっと長くなりそうなので、次回の記事で。